熟睡できた日は気持ちいいですよね。疲れもとれて気分最高!
眠りのサイクルを知っていると、良い眠りのとり方がわかります。
眠りは2つでひとつ
眠りには2種類あり、シーソーのように一晩のうちに行き来しながら眠っています。2つの眠りはそれぞれが異なる役割を分担しています。

1.レム睡眠=浅い眠り
レム睡眠とは急速眼球運動(rapid eye movement)をともなう睡眠のことです。頭文字でレム(REM)睡眠といいます。
急速眼球運動とは閉じたまぶたの下で眼球がキョロキョロと動くことを指しています。身体は休んでいるのに脳は覚醒に近い状態で夢を見ていることが多い眠りです。
2.ノンレム睡眠=深い眠り
ノンレム睡眠とはレム睡眠でない眠りという意味です。脳の大脳皮質の活動が低下していることを示す徐派という脳波が出ます。徐派睡眠ともいいます。
身体も休んでいますが、ある程度は活動していて脳は代謝量が低下し、温度も下がり休んでいる状態の眠りです。
寝入ってすぐの深い眠りには成長ホルモンが分泌されることから、ノンレム睡眠時には組織を増やしたり直したりしていると考えられています。
レム睡眠とノンレム睡眠の役割分担
脳や身体の回復なら、ノンレム睡眠だけで、レム睡眠は要らないのではないかと思いますよね。
なぜ、レム睡眠は必要なのでしょうか?まだ理由はハッキリしませんが、いくつかの理由が考えられています。
体温調節をする
深い眠りは体温が下がった状態ではなく、体温が下がっていく過程で得られることから、途中にレム睡眠を入れてわざと体温を上げているのです。
ノンレム睡眠のときに体温を下げるというリズムを繰り返すことで深い眠りを得ようとしているのです。
発汗を促す
何回も体温が上がったり下がったりするということは眠っている間に汗をかいて体温の調節をしているので発汗作用がとても大切になります。目覚めるときに長いレム睡眠から起きると、体温は上昇していますから目覚め感は良好です。
ノンレム睡眠のときに無理やり起こされると、目覚め感は良くありません。睡眠の質にはスムーズな入眠と起きるタイミングも大事です。
その他に考えられている理由
- 眠っている間に脳の働きが低下し過ぎないように、時々覚醒に近い状態にもどす。
- 眠るという外敵から攻撃されやすい状態をなるべく減らす。
- レム睡眠を何度か繰り返し、脳全体を少しずつ覚醒させていき朝の目覚めをよくする。
- レム睡眠時に大脳の情報の整理をする。
眠りは時間の長さより深さが大事
眠りは長さより深さが大切です。人の眠りは脳波をもとに睡眠深度を4段階に分けることができます。
寝入ってすぐの約3時間のあいだに、とても質のよい大切な眠り( 熟睡 =深いノンレム睡眠)が現れます。眠りに熟睡感を得られるかどうかはこの時間に眠れるかどうかにかかっています。
その後は、レム睡眠とノンレム睡眠2つの眠りが90~120分毎に単位を作り4~5単位で一晩の眠りとなっています。単位には個人差があります。
レム睡眠とノンレム睡眠の繰り返しを睡眠周期や睡眠サイクルと言います。1~2段階は浅い眠り、3~4段階が深い眠りです。そして各単位の終了時ごとに目覚めやすくなります。

ノンレム睡眠は脳を鎮静化するための眠り、レム睡眠は脳を活性化するための眠りだといわれています。
まとめ
- 眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠がある。
- レム睡眠は脳を活性化する。
- ノンレム睡眠は脳を鎮静化し組織の修復などが行われている。
- レム睡眠とノンレム睡眠はそれぞれが役割分担をしている。
- レム睡眠については、まだあまり良くわかっていない。
- 寝入ってから3時間の間に深い良い眠りは現れ、熟睡感を得られる。
- 眠りは一晩の間にレム睡眠とノンレム睡眠を約90分を一単位で繰り返している。
- 眠りには4段階の深さがあり、長さより深い眠りが良い眠りである。
コメント